[読書]オービタル・クラウド読了

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宇宙デブリの予報サイトを運営する木村は、不審な動きをするデブリを発見する。それは世界を震撼させるスペース・テロの幕開けだった……元ソフトウェアエンジニアが描く近未来テクノスリラー。

科学技術は誰のものか?
電子書籍のベストセラー作家による、
渾身のテクノスリラー巨篇!

ハヤカワオンラインより引用

宇宙好きのWEBエンジニアさんにおすすめの小説

藤井太洋さんの新作「オービタル・クラウド」を読みました。

デビュー作Gene Mapperやアンダーグラウンドマーケットも読んでますが、新しい作品が世に出る度にパワーアプしまくってる感がある藤井さん。今回も超楽しませて頂きました!

WEB系技術にまつわる展開が熱い!僕自身がWEBデザイン業に従事しているためとっても楽しく読めました。WEBデザイナーさんやソフトウェア開発者さんで宇宙好き属性をお持ちの方なら、より深く共感できること受け合いです。

スペースデブリとISS、ラズベリーパイや仕掛け付きのWEB広告、ネットワーク越しの攻防、凄腕のエンジニア…白熱する要素満載、これでもかっ!と言わんばかりにアイデアがちりばめられています。圧巻です。

現在、影響をモロに受けてしまって、ラズベリーパイの購入を検討しています(笑)。まぁ、それはさておき。

藤井さんの書く物語には、技術に対する信頼と希望があって、大変な事もあるかもしれないけど、きっと未来は良くなる、というメッセージが込められているように感じます。

作中に出てくる、つらい環境や理解を得られない環境で苦しみながら、それでも前に進んでいく技術者たちとそれを受け継ぐ若い世代のやりとり。胸が熱くなります。

理解されない苦しみは、現場で日頃味わっています。とても分かる。今のこの場所では必要とされない技術。もし自分があの辺の場所に居たなら…そんな風に思う日もたまにはあります。たらればの話、なのですがね。

年齢を重ねていくと、「理解されない」ことを「理解出来る」ようになる。理由あっての事なんです。やがて怒りを持つ事が減り、そのかわり悲しみを抱くようになる。耐えるすべが身に付いていく。

僕の現実は小説ほどドラマティックではないですし、幸い救いもありますからよいのですが、この作品の中の(敵側の)登場人物はなかなかに切ないです。

成し遂げたい思いがあり、技術がある。にもかかわらず、力が及ばないのは悲しいです。持っている力が強ければ強いほどそれらの思いは増すのでしょう。誤った道に進んでしまった彼ら。単純な邪悪さとは言えない、その陰にある純粋な気持ちに触れることが出来た気がします。

と、湿っぽい感じで書いてしまいましたが、この物語は明るくて元気です!未来と宇宙と技術に希望を抱きつつ、超絶エンジニアリング能力をもつ若い主人公たちの活躍を堪能できる爽やかなお話です。

伏線をズバズバ回収して楽しい、エンターテイメント性もばっちりだと思います。多少技術的に難しい表現もあるかもですが、きっとなんとかなります!さぁ、みなさん、読みましょう!(←無責任 ^^; )

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